審査面談を受ける

審査面談の対応方法は、公庫も信用保証協会も同じです。
公庫の場合は申し込んだ各支店で、
信用保証協会の場合は、申し込んだ各協会で面談が行われます。

→面談場所に行けない場合
→専門家を連れて行った方が良い?

保証協会によっては、担当者が本店所在地、事業所を訪問し、
現地面談になることがあります。

審査面談の準備

申込み後、1週間前後で審査面談となります。

金融機関担当者から「いつ頃がよろしいですか」
という電話連絡がありますので、日程を調整します。

面談時に持参する書類についても説明があります。

・会社および個人名義の通帳12ヶ月分
・源泉徴収票2年分
・ご自宅の賃貸契約書
・ローン残高が分かる書類
・資格証明書

→源泉徴収票がない場合
→見せたくない通帳がある

などが求められます。
必要書類を
準備しつつ、
面談時にどんな質問、突っ込みがあるのか想像して回答を考えます。

→面談時のNGワードについて

よくある質問は、次のとおりです。

▼よくある質問:創業動機、経歴、事業内容、他社との違い、独自性について

これらは創業計画書に書いた内容です。
社長自身の言葉で改めて説明を求められます。
創業計画書を自分で考えて作っているか、
金融機関が重視する点①社長には事業に対する熱い想いがあるか
見られています。

手元にある創業計画書コピーと
その元ネタである経営理念、SWOT分析、SWOT組み合わせ文章を
確認すれば問題なく答えることができます。

→SWOT分析とは

▼よくある質問:事業の具体的な内容について

例えば、
「創業計画書に『高齢者をお客様として取り込む』って 書いてあるけど、
具体的に、どんな風に取り込むの?」と質問されます。
「具体的に」というのは、
いつ、どこで、誰が、何を、どのように
実行するのか、という意味です。

この場合、例えば
「高齢者サークルがイベントで使用している場所をネットや雑誌で調べ、
社長が季節ごとにチラシを貼りに行きます。
前職でもやっていた、効果のある方法です。」
などと答えます。

創業計画書で書き込んだ文章について
具体的な説明ができるように、準備しておきます。

質問されないよう、あらかじめ創業計画書の別紙に詳しく書いてしまうのも手です。

▼よくある質問:公共料金や税金の納付状況について

申込み前、半年間に滞納が無ければ問題とされませんが、
ある場合は、理由を聞かれる可能性があります。
やむを得ない事情があったり、うっかり忘れた程度であれば問題ありません。
相手を納得させる理由を考えておきます。

→創業融資NG条件

▼よくある質問:売上が思ったより伸びなかったらどうするか?


売上が思ったより伸びなくても、
借金はきちんと返せるのか、ということです。

計画どおりにいかない状況も十分ありえますので、
その場合の対応も考えておかなければなりません。
経営者としての危機管理能力が問われます。

無駄なコストが発生していないか、経費の内容を見直すなど、
対応や回答を考えます。
売上を回復するための方法も考えておきます。
SWOT組み合わせ文章が参考になると思います。

▼よくある質問:満額の融資を受けられなかった場合の対応は?

融資を満額受けられる可能性は100%ではありません。
思ったよりも融資が少なかった場合、どうするのか、
事業を行えるように考えているのか、問われます。

上と同じく、
経費を節約したり、設備の購入をリースや分割払いに変更するなど、
預金残高がマイナスにならないように考えます。

▼よくある質問:創業計画書や資金繰り表の数字の根拠について

創業計画書や資金繰り表の数字について質問されます。
「この広告宣伝費はなぜこんなにかかるのか?」
「消耗品って具体的には何?」などです。
融資申込金額を多くするために、費用を無駄に多く見積もっていないか、
突っ込まれます。
こまかい内訳資料などを作る必要はありませんが、
無駄な費用ではない、ときちんと説明できるように用意しておきます。

→簿記会計の知識は必要?

あまりにもいいかげんな見積もりだと、
形だけの審査面談で門前払い、
運が良ければ、創業計画書と資金繰り表の作り直し、
となりますので、ご注意ください。

審査面談当日

身だしなみを整えて面談に向かいます。
人柄に疑問をもたれないように、スーツが無難です。

→ふだんスーツを着ない方

▼雰囲気と心がまえ

社長と審査担当者の1対1で行われ、雰囲気は基本なごやかです。
が、場合によります。
審査面談の雰囲気は、「融資申込金額」と「運」に左右されます。

・融資申込金額
融資申込金額が多ければ多いほど、金融機関側は慎重になります。
返済不能にならないか?社長のやる気は?人柄は?事業は上手くいきそうか?
こまかく質問されます。
融資申込額が700万円以上になると、雰囲気が固くなる印象です。

審査面談の時間も申込金額が多くなれば長くなります。
30分から1時間前後がほとんどですが、
700万円を超えると1時間以上、最長で2時間かかった方がいました。

・運
というのは、どんな審査担当者に当たるかは運次第、という意味です。
腰の低い、親切丁寧な担当者もいれば、
上から目線の高圧的な担当者もいます。
最悪の担当者を想像して、当日は審査面談にのぞみます。

最初から「おたくに金を貸すつもりはない」というような態度の人もいます。
しかし本当に貸すつもりがないのか、
もともと態度が悪く見えるだけなのか、分かりません。
不愉快な扱いを受けても、我慢して、穏やかに、ゆっくりと質問に答えます。

キレたら、
金融機関が重視する点②社長の人柄は「よろしくない」とされ、
融資は絶対におりません。

→逆に、面談があっさりしすぎ

▼すぐに答えられない質問があった場合

その場合は、いいかげんな回答をするのではなく、
「後で調べてお答えします」
という返しで大丈夫です。

ウソや間違いを伝えては
金融機関が重視する点②社長の人柄
の印象が良くありません。

もちろん創業動機など、
創業計画書にそのまま書いてあることは、
その場で回答する必要があります。

▼保証人を付けてほしいと言われる?

以前は公庫無保証で申し込んだ場合であっても
「社長が保証人になってくれませんか?」と言われることがありました。
現在はルールが変更され、
無保証で申し込めば、そのまま無保証で融資してもらえます。

保証協会の創業融資制度では
社長が必ず連帯保証人になる必要があります。
社長以外の方も保証人になるよう求められる場合もあります。

→保証人になれる人

審査面談については、Q&Aにも情報がございます。

→創業融資 審査面談Q&A

審査面談が無事に終わったら、
1週間前後のうちに現地調査となります。
金融機関、保証協会、自治体担当者が会社を訪問します。

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西田恭隆(nishida  yasutaka)
     ◆公認会計士
         ◆中小企業診断士
             ◆税理士事務所

所長の著書

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