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楽しいかもしれない青色申告 決算前の使い方

「預金出納帳」と「科目一覧」シートの使い方

ここでは、決算前のソフトの使い方を説明していきます。

ソフトダウンロードについては、右のリンク先をごらんください。

→ソフトのダウンロードはこちら

会計の期間は、
20×1年度(20×1年1月1日~20×1年12月31日)

として説明します。

エクセル説明書

エクセルを開くと、7つのシートが現れます。

決算前に使用するのは、
赤い枠で囲んだ4つのシートです。

■預金出納帳
■現金出納帳
■現金経費帳
■科目一覧


決算前は入出金の情報だけ入力します。
これだけで決算書は9割完成します。

他のシート「月ごと損益」は特に入力するものはありません。
「決算処理」、「決算書下書」シートは決算時に使います。

→決算の流れはこちら

決算前に使う4つのシートのうち、まずは、

■預金出納帳(左から1番目のシート)
■科目一覧(左から4番目のシート)


について説明します。

「預金出納帳」シートの使い方

預金出納帳は、単純に、
預金通帳の動きそのままです。

まず一番上、「前期繰越」残高を入力します。
昨年12月31日時点の通帳残高を
「差引残高」欄の一番上に入力します。
この例では100万円です。

→どの通帳を入力する?

開業1年目の方は、「前期繰越」残高は空欄のまま、
開業日の日付から入力してください。
詳しくは次のリンク先をごらんください。

→開業1年目の入力例

そして、色が付いていないところに入力していきます。
日付、相手科目(増減の理由)、摘要欄、
支払い額(減少額)、お預かり額(増加額)を入力します。
減少を左、増加を右にしているのは、通帳の形式に合わせているからです。

→入力は品目ごと?レシートごと?
→クレジットカードの引き落とし

記帳した通帳を見ながらポチポチ入力していっても良いですけれども、
金融機関のホームページから
入出金明細データ(CSV形式=エクセルのようなもの)
ダウンロードして、それをコピー貼り付けするのがラクです。
入力項目は「相手科目」だけで済みます。

→入出金明細データについて
→入力にかかる時間

「相手科目」のセルを選択すると、
下の図のように右側に小さい▼が現れ、リストから選択できます。
「科目一覧」シートで登録した科目がリスト表示されます。

リストからポチポチ科目を選んでも良いですけれども、
毎月使う科目は限られますし、
一度使った科目をコピー(Ctrlキー+C)して、貼り付け(Ctrlキー+V)
した方がラクかもしれません。
例えば、1月分を入力した後、2月分を入力する場合、
1月分で使った科目を上から下にコピー貼り付けします。

もしくは、
パソコンの「ユーザー辞書ツール」を使って入力するのも便利です。
これを使うと、例えば、
ひらがなの「し」だけ入力して変換すると
「消耗品費」が一気に表示されるようになります。
詳しくは次のリンク先をごらんください。

→ユーザー辞書ツールの登録方法

「摘要」欄は預金通帳の記載そのままで良いです。
振り込み手数料など少額で内容が明らかなものは空欄でも良いです。

預金口座は5つまで、
それぞれ約2,000行(ひと月あたり166行)入力できます。

→行が足りるかチェック

シートの上の方にある「残高調整」ボタン
預金出納帳の形を整えてくれます。

→ボタンの形がおかしい

■消えてしまった枠線や「差引残高」の数式を復活する
■空白行ができたら上につめる
■日付順を整える(入力時は日付順がバラバラでも可)
■フィルタを設定(項目の右側に表示されている▼)

といった機能があります。

形式がぐちゃぐちゃになっても、ボタンを押せば復活しますので、
気にせずどんどん入力してください。色は自由に変更できます。

→数式が「#VALUE」のまま復活しない

「現金出納帳」シートの使い方も
基本的に同じですけれども、説明は後で行います。

消費税の申告を行う場合

消費税の申告を行わない方は読み飛ばしてください。

インボイスに登録して消費税の申告を行う個人事業主の方の場合
あとで申告書作成に必要な情報を集計するため
日々の入力を、少し工夫する必要があります。

入出金にかかる消費税が
通常税率10%なのか軽減税率8%なのかを区分しておく必要があります。

例えば、
売上で受け取った8,000円が
通常税率10%なのか、軽減税率8%なのか、
区分できるように入力します。

仕入についても、支払った5,000円の内訳が
軽減税率8%の食材=3,000円、
通常税率10%のアルコール類=2,000円の場合、
それぞれ分けて入力する必要があります。

同じ接待交際費でも
喫茶店のお茶代は通常税率10%、
会議用のお菓子代は軽減税率8%ですので
これらも分けて入力する必要があります。

軽減税率の入出金をあとで集計できるように、
摘要欄に目印を付けておきます。

上記の例では摘要欄に「軽減8%」とメモしています。
「8%」や「軽減」とだけ入力しても良いですし、
「▲」などの記号を使ったり、色を塗る形でも良いです。

通常税率10%の入出金は、
特に目印を付ける必要がございません。

「軽減税率の入出金は、分かるように区分しましょう」と
税務署がルールを定めております。これに従った処理となります。

「科目一覧」シートの使い方

預金出納帳と現金出納帳に使う科目の一覧です。
一覧シートの中で、科目の内容も簡単に説明しております。

→どの科目か分からない

ダウンロード前にソフトの「科目一覧」を見てみたいという方は
次のリンク先をごらんください。

→科目一覧の内容

色が塗ってある「追加」欄には科目を追加できます。
ただし、細かく追加すると自分の首をしめることになりますので、
ご注意ください。

→科目追加はほどほどに

よく使いそうな科目はあらかじめ追加してあります。
追加、変更した場合は、
必ず、右上の「科目登録」ボタンを押して下さい。
押さないと追加、変更が反映されません。

→追加科目の使用は自由
→入力がややこしい科目
→補助科目について

預金出納帳と現金出納帳の科目リストの中に
「生活費」という科目があります。

これは事業用のお金を生活費に流用したり、
生活費用のお金を事業用に変えた場合に使います。
売上でも経費でもない、税金計算に関係ない科目です。

上の図でいうと、
1月4日=事業と関係ない、生活費目的で2万円使った、
1月10日=事業用のお金が足りなくなったので、生活費用の1万円を入れた
という意味です。

一方、「科目一覧」シートの中にはそのような科目はありません。
これはシートの中の貸借対照表科目

「事業主借(=生活費用のお金を事業用に変えた)」
「事業主貸(=事業用のお金を生活費用に変えた)」
「元入金(=これまで事業用に入れたお金のトータル金額)」

のことです。科目名がややこしく、イメージしづらいので、
決算前は「生活費」という科目に変えています。

決算で自動的に「事業主借」、「事業主貸」、「元入金」に変わります。
これらの科目名を気にする必要はありません。

→元入金について詳しく

「預金出納帳」と「科目一覧」シートの注意点

注意点は3つです。

【1.科目は増やさない】

このソフトは、
「帳簿は簡単なものでよい」と考える個人事業主用のものです。
簡単でよいのであれば、科目の数も必要最低限にすべきです。

科目を増やせば増やすほど入力が大変になります。

→科目追加はほどほどに

【2.日付は必ず入力】

日付のない項目は集計されません。
必ず入力してください。


日付入力が面倒という方は、
金融機関ホームページから入出金明細データをCSV形式で入手し、
日付と金額をコピー貼り付けするのが一番です。

→入出金明細データについて

預金出納帳で、上から下に連続して日付を入力する場合は、
「Ctrキー+D」で上の日付をコピーし、「F2」で編集、
日付だけ変えるというのが速いと思います。

それも面倒という方は、
せめて月だけでも区別できるようにしてください。
例えば、1月11日や1月25日の入出金取引を帳簿上、
全部1月1日にしてしまいます(下図参照)。
1月の取引には変わりませんので問題ありません。

【3.預金出納帳の行削除に注意】

預金出納帳は全部で5つ並んでいます。
1つの預金出納帳の行を削除してしまうと、
隣4つの預金出納帳の行も消えます。

内容だけ削除し、空白行ができたら
「残高調整」ボタンを押すようにしてください。自動で上につめます。

次は、決算前に使うシートの残り、
「現金出納帳」、「現金経費帳」シートについて説明します。
何も入力する必要のない「月ごと損益」シートについても説明します。

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西田恭隆(nishida  yasutaka)
     ◆公認会計士
         ◆中小企業診断士
             ◆税理士事務所

所長の著書

  「税理士ができる
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